効率的なエアコン暖房など、家庭で実践したい冬の節電対策まとめ

エアコン暖房の上手な節電方法

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●暖房時の室内温度(設定温度)は20度を目安に

環境省が目安としている冬のエアコンの設定温度は20度。

外気温6度の時、エアコン(2.2kW)の設定温度を21度から20度にした場合(使用時間:9時間/日)、約1,430円節約できるという試算もあります。


「資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2020年版」

https://seihinjyoho.go.jp/frontguide/pdf/catalog/2020/catalog2020.pdf


肌寒いと感じたときはウォームビズを実践しましょう。

カーディガンなら+2.2度、ひざ掛けは+2.5度など、1枚プラスすることで体感温度が上げられるとされています。

また家族それぞれの部屋で暖房を使わず、リビングにみんなで集まって過ごすことも節電につながります。


東京都環境局

https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/home/publishing.files/2021_15-30.pdf


●暖房効率を上げるための対策

エアコンをオンにする際はルーバーを下向きにしておくのがおすすめです。暖かい空気が床から天井へと向かうことで、部屋全体を早く暖めることができます。足元付近が冷たく感じる場合は、暖かい空気が循環しやすくなるようにサーキュレーターなどを併用するのも有効です。


エアコンのフィルターは目詰まりしないように、2週間に1回程度は掃除機でほこりを吸い取るか水洗いをしましょう。汚れたままにしておくと暖房効率が下がり、電力消費量が増えてしまうことがあります。また室外機の吹き出し口の周りには物を置かず、空気の通りをよくしておくことも大切です。


●湿度を調整して体感温度を向上

空気が乾燥する冬は室内の湿度も低くなり、寒く感じやすくなります。加湿器などを使用して、一般的に快適な湿度とされている40~60%にすると、体感温度が上がりエアコンの温度設定も低めに抑えられます。加湿器がない場合は、室内に洗濯ものを干すだけでも湿度を上げることができます。


●部屋を暖かく保つためのひと工夫

晴れた昼間はできるだけ太陽の熱を室内に取り込み、日が沈む前に天井から床まである厚手のカーテンを閉めて保温することを心がけましょう。窓に貼る断熱シートや、サッシやドアなどに使う隙間防止テープなども併用することで、エアコンの設定温度を上げなくても過ごしやすくなるでしょう。


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エアコン以外の暖房機器を使用する場合も、節電を意識して使いましょう。電気カーペットは断熱マットを敷くと、床から熱が逃げずに暖房効率が上がります。またファンヒーターを併用する場合は、窓の下に設置すると床に落ちる冷気を暖めてから室内に循環させることができ効率的です。ただしその際は、カーテンなど燃えやすいものの近くに置かないように注意してください。



エアコン暖房時の上手な換気

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●冬の窓開け換気時のエアコンはオンのままで

一般的な家庭用エアコンは空気を循環する仕組みのため換気は行っておらず、定期的な窓開け換気などが必要です。しかし、エアコンで暖房しながら窓を開けていると、暖房効率が下がったり、電気代が余計にかかったりしそうで気になります。


ダイキンが行った検証では、冬の朝から夜まで(7:00~23:00)30分に1回、5分間の窓開け換気なら、エアコンを小まめにオン・オフするよりも、オンのままのほうが電力消費量は少ないという結果に。電気代も1日で約14.5円少なくできるそうです。さらに同時に加湿を行うことで、快適な湿度を保ちやすいとされています。


ダイキン「冬に窓開け換気をする場合、エアコンの運転はどうしたらいいの?」

https://www.daikin.co.jp/press/2021/20210114


丸山晴美(節約アドバイザー)

ファイナンシャルプランナー(AFP) 消費生活アドバイザーなどの資格を持ち、日々のやりくり術や運用方法などを、各メディアや講演などで紹介している。「シングルママのお金に困らない本」(徳間書店)など著書多数。1年間で100万円貯める、オンラインコミュニティサロン「女性のための夢を叶える!お金の教室」を開設。


issue.yahoo.co.jp/article/w_saving/