同じ泉質の温泉でも立地により自律神経への作用は変わる事が判明

立地でも効果が変わる

自律神経への効果が温泉の立地によっても変わることをご存知だろうか。例えば、標高1000m以上の高地では、交感神経が活発化する。山の温泉地で湯治をすれば、高いリフレッシュ効果が得られるわけだ。それに対して山麓の森林地帯や海浜地帯など、標高が低く静かな場所は、副交感神経を高め、心身をリラックスさせてくれる。



同じ泉質でも効果が変わる! 温泉地の選び方

交感神経を高めて元気になりたいなら山、くつろぎたいなら海を選ぼう。


こうした温泉地のもたらす効果については、早坂教授も参加した環境省の有識者会議が2017年7月に提言をまとめている。早坂教授は「日本には各地に特徴的な温泉がある。近所の温泉に定期的に通うことから温泉療養に挑戦してほしい」と話す。自分の体調に合った温泉や入り方を知りたいという場合は、日本温泉気候物理医学会が認定する温泉療法医または温泉療法専門医に相談するといいだろう。

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温泉好きは要チェック! 知って得する 温泉Q&A


Q. 温泉は家のお風呂よりも、温まりやすく湯冷めしないのはなぜ?

A. 温泉に溶け込んでいる成分の効果です

温泉のお湯には、何種類もの塩類や二酸化炭素などが溶け込んでいる。これらの成分には血管拡張作用があり、体が温まりやすい上、肌に付着した成分が汗の蒸発を防いで「湯冷め」しにくくしてくれる。


Q. 温泉水って飲んでもいいの?

A. 温泉によっては「飲泉」が可能ですが注意書きは守りましょう

飲泉の許可を受けた新鮮な温泉水なら飲んでもOK。1回に飲む量は100〜150mlで、食事の約30分前ぐらいに飲むと効果的だ。なお、飲んでいいのは大人だけ。特定の症状改善が目的なら、温泉療法医などの指導を受けよう。


Q. “湯の花”には温泉と同じ効果がある?

A. 「医薬部外品」のものを選びましょう

お風呂に溶かして気軽に温泉気分を楽しめる「湯の花」。だが、温泉の売店に置いてあっても、産地が不明なものが多いのでご用心。現地で作られたものか確認しよう。「医薬部外品」と表記されていれば品質面でも安心だ。


Q. 1泊2日でも温泉の効果はある?

A. 温熱効果は得られます

週末の温泉旅行でも、冷えをとる温熱効果や環境が変わることでのストレス解消効果は得られる。ただし、ホルモン値などの改善には1週間ほどかかるので、慢性的な不調を改善したいなら少なくとも1週間の療養が必要。


Q. 「美肌の湯」は洗い流さないほうがいい?

A. ヌルスベ系は、上がり湯を!

「美肌の湯」と呼ばれる温泉の多くは炭酸水素塩泉。皮膚の角質を軟らかくして、肌がスベスベになる。ただ、ヌルヌルする感じもあるなら、湯のアルカリ性が強く肌がピーリングされている。上がり湯で肌荒れを防ごう。



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